リモコンスピーカーセレクターを作ろう(工作編その2) [DIY]
さて。前回の続き、リモコン動作のスピーカーセレクタの制御部分についてつらつら書いていこうと思います。
といってもリモコン受信部分はユニットとしてあるものを利用するので回路としては非常にシンプルです。使用するブツは↓これですね。
アマゾンで購入できます。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00W74OFXA/
5Vの電源さえ与えてやれば付属のリモコン操作でリレーがON/OFFする優れものです。しかもお安い。ただし届いたらまず何をおいても動作確認をしたほうがいいです。 中国から来ていますので品質管理が日本と同等とは思わないほうがいいです。ebayでも同じものが少しお安く買えるのですが、ebayの場合なにかトラブルが起きたときに解決まで時間が非常にかかるので今回はあえてamazonで購入しています。乾電池とテスターを用意して乾電池は3本直列、4.5Vですがこれくらいなら動くはずです。用意できるなら5V電源があればベスト。ACアダプタも5Vなら家庭内にあるでしょう。スマホ用の充電器を工夫してもいいですし。
5V電源を接続し、リモコンのONボタンを押します。リレーの横にある赤いLEDが点灯し、NO接点が閉じるのもテスターで確認できました。OKです。
ちなみにNO接点とはノーマリーオープン、 普段はOFF、リレーのコイルに電圧がかかったときのみONする接点ということです。NC接点はその逆。メインの音声信号切り替えもこれを利用しています。
さて本題。単純な回路なのでユニバーサル基板に適当に部品を配置してジャンパー線をはんだ付け、ではあまりにブログ的にネタにならないので部品実装図を描いてみます。
こういう時に便利なのがフリーソフトPasS。uaubnさん作成のプリント基板エディタです。 直感的に操作ができ、非常に便利です。
画面イメージは↓こんな感じ。
部品を右のパレットからぽんぽんと基板上に配置、表面で配線するとボタン一つで裏面配線図のできあがりです。直感的に操作できるのですぐに慣れますよ。
最終的にできあがった部品実装&配線図がこちら↓。
これを見ながら裏面にジャンパーを飛ばします。軽く解説すると 外周にぐるりと配置されているのがピンヘッダ。今回基板外部への信号入出力はすべてこれを使用しています。PC自作する人にはおなじみのPCケースのフロントパネルからの配線(POW、リセットなど)を差し込むアレです。左上、3本のピンヘッダが電源入力の受け。グランドコモン、5V、12Vをここに入力します。左上は電源スイッチ、5V,12Vをそれぞれ入り切りします。左上から二番目、最初に出てきた赤外線リモコンリレーの接点をつなぎます。その下が音声切り替え用リレーのコイル信号出力、下段左、中央は動作表示用LED接続部、下段左は赤外線リモコンリレー用5V電源です。基板中央にでんとあるのがLED切替用ミニチュアリレー、リレーの右側がLED減流抵抗です。
この配線図をもとに部品配置、配線したものがこちら↓。
裏面はとても人にお見せできるはんだ付けではないので写真は勘弁してください;
はんだ作業時に活躍してくれたのがこれ↓。作業用ルーペです。1000円ほどで買えますのであると便利かも。
一度全部繋いで動作確認をします。だだし、最低限電源入力部の各端子間が短絡していないことをテスターで確認し、OKであれば電源を接続します。 電源のショートだけはしないように。
うん。リレーの動作、LEDともに良好です。
安心して次の作業へ。
赤外線受光部ののぞき穴、そのままだとどうにも恰好がよろしくないので半透明な樹脂で目隠しします。ただしこれ赤外線を通さないと意味がありません。赤外線受光部保護用のドームも汎用品はなさそうです。こういう時には他人の知恵。某質問サイトで質問したところ暗記用の赤色下敷きが使えるとのこと。
というわけで買ってきました。ためしにこの下敷き越しにリモコンを操作してみるとちゃんと動作しました。いける!名も知らぬ知恵者さんに感謝しつつ、適当な大きさに切って貼付けます。
最終的な位置決めと固定。赤外線リモコンリレーの台はペプシの蓋(笑)にPCのマザボ用スペーサを立てたもの。身近で使えるものはなんでも使います。ちなみにユニバーサル基板のベースにはミンティアのケース。これもマザボ用スペーサを立ててあります。
最終的な位置決めをしてボンドで固定。一晩放置します。
これでひとまず使えるようになりました。
宿題として残ったのが
①赤外線受信部を引き出し、ケーブル延長できるようにする。
②側板の作成。
③作業して汚れた部分、塗装が剥げてしまった部分の補修。
これらを残しつつ、今回は終了します。実際にスピーカーを接続して音も聞いてみないといけませんね。
それではまた。
リモコンスピーカーセレクターを作ろう(工作編その1) [DIY]
前回のエントリで計画したスピーカーセレクタ、いよいよ実際に作っていこうと思います。
まずは筐体。かなり前の某B社のUSB外付けDVDドライブのケースが良い感じなので利用します。
幅260mm、奥行160mm、高さ65mmです。写真の左右ががらあきになってしまいますので、工作が終わってから木材かなにかでふざぐこととします。アクリルでもいいかな?
これにスピーカーターミナル、ACアダプタジャック、スイッチ、動作表示用LED、リモコン受光用のぞき穴をあけていきます。
このように穴の位置を決めたら穴あけです。
使った工具たち。自在鋸、電動ドリル、リーマー、ダイヤモンドやすりですね。目標の穴径より小さめの穴をあけ、リーマーで微調整しつつ現物合わせで加工します。
部品を入れてみました。いいんじゃないでしょうか。バリが盛大に出るのでやすりで綺麗にします。
実はここで失敗しています。ACアダプタジャックの径が12mmだったのでリーマーも12mmまでのものでいいだろうと思ったのですが、 実際にリーマーを通してみたら綺麗に丸くなりません。六角形の穴になってしまい、やすりで修正するのが結構大変でした。リーマーは開けようとする穴ぎりぎりのサイズではなく、一回り大きいものを買ったほうがよさそうです。(戒め)
穴が開いたら塗装します。ここは存在感をできるだけ小さくするためにつや消し黒で。
たまたまTV台を作ったばかりの友人から融通してもらったので詳細はわかりませんが1000円前後でしょうか。
塗装。3回にわけて塗り残しがないよう塗装します。部屋の換気をお忘れなく。
完全に乾いたら部品を取り付けていきます。
スピーカーターミナルとリレーの端子台のみ取り付けます。ここでリレー~スピーカーターミナル間の配線をしてゆきます。
取り付けたリレーはオムロンのMY4です。ネットでも売っていますがオムロンの代理店を調べ、近くに代理店の支店があればそちらにお願いすれば一個でも快く売ってもらえますよ。しかもネットより安いです。たった一個のリレー購入しただけなのにコーヒー出して頂いたりした代理店さんには感謝です。
配線するにあたり、リレーの仕様を確認します。
リレーの内部接続図がこう。
端子配置図がこうなります。従って13,14番がリレーのコイル、9、10,11,12番の入力を1,2,3,4と5,6,7,8に切り替えて出力することになります。
つまり、アンプが1台、スピーカーが2台の場合、アンプからの入力が9~12番、スピーカー1への出力が1~4番、スピーカー2への出力が5~8番ということになります。
上記に従って配線します。
わかりやすいように番号を振り・・・
配線完了。
スピーカーケーブルは手持ちのもの、絶縁端子はリレー側が3mm、スピーカー端子側が3.5mmのものを使用します。
圧着はホームセンターで入手できる電工ペンチでかまいませんが専用の圧着工具であれば確実ですし仕上がりが見た目にも綺麗です。ケーブルの被覆剝きもニッパーでOKですがワイヤストリッパーで行えばより確実で手早くできます。
ここまででメインの音声信号切り替え回路が形成されましたので12VDCをリレーのコイルに加えてやればスピーカーの切り替えができることとなります。
長くなりましたのでいったんここで切ります。次回、コイルの電源まわりとLEDについて書こうと思います。
ではでは。
リモコンスピーカーセレクターを作ろう(計画編) [DIY]
普段私はAVアンプで音楽を聞いたり映画を見たりしているわけですが、最近そろそろ新しいスピーカーが欲しいと思うようになってきました。
で、ネットや雑誌などでいろいろ調べていくとAVアンプのアンプでは物足りなくてAVアンプにプリメインやパワーアンプを足して聞いている人が結構いるのですね。まあうちにもAVシステムのほかに年代物のピュアステレオシステムがあって(YAMAHAA-750、NS-500M)、こちらで音楽を聴くと普段いる部屋のAVシステムがなんか物足りないのは確か。
それで計画としてはAVシステムのスピーカーを更新、その後パワーアンプもしくはプリメインを追加購入という形で行きたい(願望)。まあ先立つものがちょっとあれなんですけれどもw
とりあえず現状あるAVシステムに今あるA-750を追加して様子を見たいのですが、今後のことを考えるに常時AVアンプとパワーアンプの電源入れて音楽聴くのはどうなんだろうと。ならばスピーカーセレクターをまず導入して手持ちのものでいろいろ聞き比べてみようかと思ったわけです。
1.欲しいスピーカーセレクターの条件
買い物する場合はなんでもそうなんですけれども、自分が何を欲しいかまずきっちり把握しておかないと買ったものに不満が出たりあまつさえ別のものをあとで買ってみたりして結局高くつく上に無駄な機械が部屋の中にごろごろ転がってたりするわけです。私の場合。なのでスピーカーセレクタといえども今後システム全体の構成にかかわってくるのであだやおろそかにできません。なので欲しい機能を書き出してみました。
①接続する機器はアンプx2、スピーカーx1、なので2in1outのものを選ぶ。(最低基準)
②リモコンで切り替えたい
上記の2条件でまず探してみます。
2.市販製品
というわけで探してみたのですが「リモコン」これだけで選択範囲非常に狭くなります。2、3種類しかないです。
Luxman AS-50R 3系統、2万円ちょっと
AYRS-4 4系統、3万円ちょっと
予想はしていましたが高いです。部品はいいものを使っているのかもしれませんが私にはいかにもオーバースペックに思えます。
3.自作のための部品探し
と、いうわけでなら自作したらいくらくらいになるのか?を検討してみました。
ebayにあったリモコンリレーユニット 448円
赤外線リモコン受信モジュール OSRB38C9BX-W150CM(受信部外出し用) 150円
スピーカーターミナル8個セット 1580円x2
4Pリレー (omron MY4N) 1501円
リモコンリレーユニットはamazonにもありました 700円。数百円けちるよりはamazonのほうがよさげですね。
合計3200円ほど。 (間違いです。ターミナルは12個いるのでこれだけで5000円程度)
ケース、ケーブル、DC12VのACアダプタは手持ちのものやハードオフのジャンクを駆使すれば5000円以内に収まりそうですね。
俄然やる気出てきたw
参考まで)
リレーについては4Pを選んでいます。入力はLch,Rchの合計4、それぞれNCとNOが4点ずつありますので2組のスピーカーが切り替えられます。
リレーソケットは手持ちがあったので上記に含んでいませんがだいたい200~400円程度です。あったほうがいいね。
追記
リレー電源は12V、リモコン用リレーユニットは5VなのでDC-DCコンバータまたは5V/12同時出力ACアダプタが必要。まあ手持ちのジャンクにあったはず・・・。